年上幼馴染の一途な執着愛
「あ、大吉だ」
「俺も」
「俺は末吉。微妙だな」
大吉と書かれたおみくじ。どうやら日向も大吉だったらしい。
その恋愛の欄を見てみると、
"そばにいる人を大切に"
と書かれていた。
そばにいる人、か。
「二人はいいこと書いてあったかー?」
お兄ちゃんの声に日向と顔を見合わせつつも、
「まぁ、ぼちぼち?」
「俺も。こんなもんかって感じ」
「なんだよつまんねぇなー」
適当に返事してから結びに行く。
「お参りもしたしおみくじも引いたし……そろそろ帰ろうか?」
もうやることないし、と思ってそう提案した時、お兄ちゃんのスマホが鳴った。
「お兄ちゃん、電話じゃない?」
「え、あ、ほんとだ。ちょっと待ってて」
画面を見た時の嬉しそうな顔。
「あれ、多分彼女さんだ」
「へぇ、よくわかったな」
「顔見たらわかるよ。デレデレじゃん」
「そうかあ?星夜はいつもあんな顔じゃね?よくわかんね」
日向にはあのデレデレ具合がよくわからないらしいけれど、私から見れば一目瞭然だ。
案の定、電話を終えたお兄ちゃんは
「悪い、彼女から呼び出された。先帰るわ」
とどこか嬉しそうに慌てた様子で走っていく。
私たちはポツンと取り残されてしまった。
なんとなく気まずい空気が流れてしまい、居た堪れない。
「……私たちも帰ろうか?」
と歩き出そうとした時。
「夕姫」
日向が急に私の腕を掴んで呼び止めた。
「俺も」
「俺は末吉。微妙だな」
大吉と書かれたおみくじ。どうやら日向も大吉だったらしい。
その恋愛の欄を見てみると、
"そばにいる人を大切に"
と書かれていた。
そばにいる人、か。
「二人はいいこと書いてあったかー?」
お兄ちゃんの声に日向と顔を見合わせつつも、
「まぁ、ぼちぼち?」
「俺も。こんなもんかって感じ」
「なんだよつまんねぇなー」
適当に返事してから結びに行く。
「お参りもしたしおみくじも引いたし……そろそろ帰ろうか?」
もうやることないし、と思ってそう提案した時、お兄ちゃんのスマホが鳴った。
「お兄ちゃん、電話じゃない?」
「え、あ、ほんとだ。ちょっと待ってて」
画面を見た時の嬉しそうな顔。
「あれ、多分彼女さんだ」
「へぇ、よくわかったな」
「顔見たらわかるよ。デレデレじゃん」
「そうかあ?星夜はいつもあんな顔じゃね?よくわかんね」
日向にはあのデレデレ具合がよくわからないらしいけれど、私から見れば一目瞭然だ。
案の定、電話を終えたお兄ちゃんは
「悪い、彼女から呼び出された。先帰るわ」
とどこか嬉しそうに慌てた様子で走っていく。
私たちはポツンと取り残されてしまった。
なんとなく気まずい空気が流れてしまい、居た堪れない。
「……私たちも帰ろうか?」
と歩き出そうとした時。
「夕姫」
日向が急に私の腕を掴んで呼び止めた。