可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「ああ、ジューレ領が燃えていくわ……」

 鼻につく匂いがあたりに満ちる。灰色の噴煙が朝日を穢していく。

 悄然とするルシアの目を、カイルは手で覆った。

「ルシア、ごめん。ごめんね。行かせてあげられなくて、ごめん。すべて僕のせいにして。僕を恨んでもいい。でも、君を行かせられない。君を失いたくないんだ」

 カイルの言葉にルシアは頭を振った。
< 264 / 458 >

この作品をシェア

pagetop