可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

 するとそこには、剣を持ったカイルが立っていた。いつもの少年ぽい彼とは違い、凜々しい剣士がそこにはいた。

 オーラをまとった剣が月光のように輝き、あたりを照らしていた。

「カイル……! それに、あのオーラは……」

 ルシアは思わず息を呑む。

(オーラをまとった剣だなんて……カイルはソードマスターなのかしら?)

 ヒベルヌス王国では、ソードマスターの修業を受けられるのは、高位貴族の子弟だけだ。しかも習得できる人は限られていて、ヒベルヌス王国にはふたりしかいないはずだ。

 平民でソードマスターになることはヒベルヌス王国では考えられない。

(ソードマスターになれる人は魔法が使えるって聞いたことがある。カイルは魔法が使えるの?)

 闇の中で、カイルは蝶が舞うように剣を繰り出す。空気を切り裂くような音が響く。

 光りの残像が、暗闇の中に光りのリボンを作り上げる。
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