可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「えっと、あの、カイルは!? け、け、怪我してない!?」
腕の中でカチコチになってしまったルシアを見て、カイルは小さく笑い腕を解いた。
「僕は大丈夫。僕よりカーバンクルのほうが痛いかも……」
カイルの言葉にハッとして、ルシアは周りを見回した。
カイルによって倒されたカーバンクルが、そこかしこに気を失っている。
「さて、カーバンクルたちが目覚める前にここを出ないと危ないよ」
カイルはそう言ったが、ルシアは傷ついたカーバンクルを見捨てることはできなかった。
「でも、ここのカーバンクルは様子がおかしいの。なにか理由があるんじゃないかな? 話を聞いてみたいの」
真剣な目でカイルを見上げるルシア。
カイルは、小さくため息をついた。こう言ったら、彼女は自分の意志を曲げないと知っている。