可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

 カイルは慌ててルシアに説明した。

「あ、うん……。僕はこの鉱山に隣接している村に住んでいたことがあってね。そこはドワーフたちの村と交流があって、鉄製品を買ったりしていたんだ。最近は人間との交流をやめたと聞いていたけれど……。姫には小さい頃挨拶しにいったことがあったんだ。ね? 姫?」

 カイルはドワーフの姫に目配せをした。

 ドワーフの姫はそれを察し、余計なことは言わないよう配慮する。そもそも、ドワーフは寡黙だ。

「ああ」

「姫、この人……ルシアと一緒に君を助けに来たんだ。彼女は信用できる。状況を教えてくれない?」

 カイルが言うと、ドワーフの姫は頷いた。

「鉱山の乱獲について、ジューレ侯爵家の者に抗議しようとしたのだが、ここへ閉じ込められてしまったのだ。見えない障壁のようなものがあり、出られない。その額縁から小さなものなら出し入れできるようになっているから、食事などは仲間が届けてくれるのだ」

 姫は床近くに浮いている銀色の額縁を指さした。
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