可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

「まぁ、今回はそのおかげで助かったけど……」

 ルシアは呆れつつ、魔導具を解除した。

「ちょっと待って。僕、初めて見た魔導具だから」

 カイルはそういうと、魔導具写真機で様子を撮影しはじめた。

 ちなみに、魔導具写真機はとても高価な物で、ヒベルヌス王国でも持っているのは高位貴族の限られた者だけだ。そんな者を持ち歩いているカイルは、相当の魔導具マニアなのだ。

「すごい、ルシアが作ったんだ」

 うっとりするように魔導具を見つめるカイルに、ルシアは心が痛む。

「でも、私がこんなものを作ったせいで、ドワーフのお姫様にもカーバンクルたちにも迷惑をかけてしまったわ」

 唇を噛み落ち込むルシア。

 カイルはそっと彼女の肩を抱いた。

「ルシアが悪いんじゃないよ。悪用したやつらが悪いんだ。道具に善悪はない。作る人間は、使う人間が善良だと信じて作るしかないんだ。だからこそ、使う人間はよく考えなくてはいけない」

 カイルにキッパリと言われ、ルシアの心は少しだけ軽くなった。

(カイルの言葉は不思議。私を救ってくれるみたい)

 ルシアは思う。
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