先輩!


「芽衣ちゃんどうしたの?」


穂乃果さんは私を見て反射的に手を振った。でもすぐ異変に気づき駆け寄ってきた。


突如感情が湧き上がり、胸が熱くて、息が苦しくて。立っていられなくて虎太郎に抱き抱えられる。


視界が涙でみるみる揺れる。



「穂乃果さん、先輩が...」

「芽衣!泣くのは嬉し涙まで我慢しろ!絶対泣くな!!」


真っ赤な目をして大声で怒鳴る虎太郎に、ロビーにいた全員が驚き振り返る。


「河合さん、また事情はこいつから聞いてください。すみません急いでるので」


そうだ。

先輩は絶対無事に決まってる。


だって先輩だもん。わたしを悲しませるなんて絶対ない。


今夜話そうって約束、先輩が破るわけない。

怖い。怖いけど、行かなきゃ。


「ごめん虎太郎。穂乃果さんまた連絡します」


自分の足でしっかり立ち、駐車場に急いだ。
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