先輩!
「明日にでも部内ミーティングで皆に言うけど、人事から釘を刺されてるからな。各種ハラスメント...特に男性の中に1人女性が入るんだ。セクハラには気をつけるように。それから、佐々木さんには意識的に気配りしよう」

「はい」


部屋を出て席に戻るあいだ、野口さんが「なあ」と肩を叩いてきた。

「久保最近付き合い悪いんだって?合コン行かなくなったって。ついに特定の彼女でも出来たのか?」

「出来てないですよ。普通に合コンめんどくせえなって。出会い求めてないし」

「勝ち組発言がムカつくな。グーパンいいか?」

「いやですよ」

「お前はあれだ。仕事に気合い入れろよ。本気出したらもっと契約とれるし仕事が楽しくなるぞ」

「手を抜いてる訳じゃないんですけど」

「新人のOJTだけど、指導ダルいからイヤですって反対しなかったのな。お?どうした久保ってなったぞ俺は」

「いや、」

「後輩指導をすることで、久保自身がいい影響を受ければいいなあ。まあ、くれぐれも手だけは出すなよ」

「出しませんって」


野口さんに言われて、そういえば、と自分の中で違和感を覚えた。後輩指導なんかクソだるいのに。


まあ、どうでもいいか。
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