先輩!
「うん。高校の時、学校帰りに近くの公園でパックのいちごミルクとカフェオレ飲んでた俺たちが、ホテルのバーで酒飲んでるなんてな」
「ほんとだよね」
見慣れた横顔も笑っている。
有木玲央わたしの、人生でたった1人、お付き合いをした人。
小さい頃からの夢を叶えて、中学校の数学教師をしている。
大学卒業を機に同棲を始めた。お互いの仕事が落ち着いたら結婚しようと決めていた。
玲央の配属された中学校が、『荒れている学校』と名が通っている学校で、玲央は見る見る人が変わっていった。
わたしは玲央を支えたかった。それが無理でも話だけでも聞いてあげて、楽にしてあげたかった。
そして夏の終わりに距離を置こうと言われ、わたしたちは終わった。