先輩!
「お疲れ様。はい糖分」

「わーありがとうございます。嬉しい」

わたしのデスクの隣の席に腰を下ろした野口さんが、会社の前にある某外資系コーヒーショップのバレンタイン限定のモカをくださった。温かくて甘くて美味しい。沁みる。


「佐々木さんさえよかったら、今からちょっとだけ上司と部下って関係取っ払っていいかな」

「はい。全然取っ払ってください」

「あはは」


笑ったかと思うと、急に真面目な顔に切り替わった野口さん。怖いです。なんだろう。


「久保ってね、あいつ営業部来たばっかりのころ、ほんとやる気なくて今と大違いだったんだ」

「先輩がですか?」


疑いたくもなる。

私の知る久保先輩は、ガツガツはしてないけれど、いつも仕事に前向きな姿勢で取り組んでいるから。
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