compact
毎日電話で話していても
知らないことが多すぎる。

それが心地よかった。

一週間以上経った頃、

時計を見たら21時だし、
帰ろうかと思っている頃に
会社で仕事中に電話が鳴った。

龍くんからだった。
「今、どこ?」って聞いたら

「亜葵さんの会社の前…。」
と、あの日と同じように
でも、静かに、言ってきた。

一番最初に話した時からは
敬語が無くなっていた。

なんだか、胸がチクリと痛んだ。

「そこに居て。」とだけ言って
私は仕事を残して、会社を出た。
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