compact
朝歩く大通り沿いではない
1本南にある道を歩いて
エレベーターの中で手をそっと離した。

部屋について、
仕事用のカバンを置いて、
「どうぞ。水しかないけど。」
と、冷蔵庫から水を出して
差しだした。

ベッドしかない何もない部屋。

「あ…殺風景でしょう。
寝るだけの部屋だから。」
と曖昧に笑って言った。

カバンからタブレットを出そうと
カバンの中に手を入れる時に
龍くんに背を向けたら…

そっと、抱きしめられた。
背中が熱くなる。

ほどかないままの髪から
赤くなった耳が見えるかも。
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