愛なき政略結婚は愛のはじまりでした
「清隆さん。大事なお話があります」
清隆が帰宅して落ち着いた頃に、雅は話を切りだした。清隆は穏やかな笑みを浮かべていて、雅の話を察している気配はない。
「ん? 何の話だ?」
「……生理が遅れているので、妊娠検査薬で確かめてみたのですが、陽性反応が出ました」
清隆が固まっている。まさか何も反応が返ってこないなんて思っていなかったから、雅は不安になっていく。いざ、できたとなると嫌になってしまったのだろうか。そんな不安を抱くが、続く清隆の行動でそれは杞憂だとわかる。
「……陽性ってことは妊娠したってことか!?」
清隆は雅の肩を強く掴み、期待に満ちた眼差しを送ってくる。
「病院で調べてもらわないとわかりませんが、検査キットではそう出ています」
「雅っ。そうか。できたのか! やったな、雅!」
清隆のあまりの喜びように驚いてしまう。雅も一緒になって喜びたいが、やはり雅にはどうしても拭えない不安があって、今はまだ喜べない。
「ですが、本当に病院で調べてもらわないことには……」
「そうだな。一緒に病院へ行こう」
「え?」
「少し待ってくれ。予定を確認する」
まさか清隆が病院へついてくるとは思っていなかったから雅は慌てる。雅はただ先に報告をしておきたかっただけで、病院には一人で行くつもりだったのだ。
「あの、病院は私一人で大丈夫です」
「何を言っているんだ。私も付き添わせてほしい。ダメだろうか?」
懇願顔で清隆が窺ってくる。その表情を見れば、彼が本当に付き添いたくてそう言っているのだとわかる。雅は清隆に負担をかけたくなかっただけだから、清隆も行きたいと言ってくれるなら、それほど嬉しいことはない。
「いえ。ありがとうございます。清隆さんも一緒に来てくださると心強いです」
「ああ。すぐに休める日を確認するから待っててくれ」
清隆が帰宅して落ち着いた頃に、雅は話を切りだした。清隆は穏やかな笑みを浮かべていて、雅の話を察している気配はない。
「ん? 何の話だ?」
「……生理が遅れているので、妊娠検査薬で確かめてみたのですが、陽性反応が出ました」
清隆が固まっている。まさか何も反応が返ってこないなんて思っていなかったから、雅は不安になっていく。いざ、できたとなると嫌になってしまったのだろうか。そんな不安を抱くが、続く清隆の行動でそれは杞憂だとわかる。
「……陽性ってことは妊娠したってことか!?」
清隆は雅の肩を強く掴み、期待に満ちた眼差しを送ってくる。
「病院で調べてもらわないとわかりませんが、検査キットではそう出ています」
「雅っ。そうか。できたのか! やったな、雅!」
清隆のあまりの喜びように驚いてしまう。雅も一緒になって喜びたいが、やはり雅にはどうしても拭えない不安があって、今はまだ喜べない。
「ですが、本当に病院で調べてもらわないことには……」
「そうだな。一緒に病院へ行こう」
「え?」
「少し待ってくれ。予定を確認する」
まさか清隆が病院へついてくるとは思っていなかったから雅は慌てる。雅はただ先に報告をしておきたかっただけで、病院には一人で行くつもりだったのだ。
「あの、病院は私一人で大丈夫です」
「何を言っているんだ。私も付き添わせてほしい。ダメだろうか?」
懇願顔で清隆が窺ってくる。その表情を見れば、彼が本当に付き添いたくてそう言っているのだとわかる。雅は清隆に負担をかけたくなかっただけだから、清隆も行きたいと言ってくれるなら、それほど嬉しいことはない。
「いえ。ありがとうございます。清隆さんも一緒に来てくださると心強いです」
「ああ。すぐに休める日を確認するから待っててくれ」