─animaTane─ドレミ
サンは「興味ない」と言い、休み時間、二人を退けて、孤児院の校庭の花壇を眺めていた。この時、サンの頭の中には生命の種のことでいっぱいだ。


もしも、生命の種があるなら、それは生命に幸せをもたらすのだろうか。


思考を巡らせているとへルメルが後を着けてきたのか、現れ、サンに決闘を申し込んだ。


「俺がお前に勝ったら、コトノと話すのをやめてもらう!」


かなり一方的な考え。サンは「まず、コトノに承諾を得るべきだ」と言い、殴りかかってきたへルメルの拳を手のひらでキャッチした。


「僕は争いを嫌う」


サンの目付きが険しくなると凄まじい力で拳を握られへルメルの戦意は喪失した。逃げるようにして「また来るぞ!!!」とへルメルは気合いの入った声音でそう告げて立ち去るとサンは再び、校庭の花壇の花に目をやる。


両親共々、争いで亡くしているサンはこの時代を正しいとは思っていなかった。むしろ正しいことはこの世界にはない。正義とはその時々で勝者に与えるもので、あのジャンヌダルクもまたそうだと思った。


花壇の花に蜜を求めてハチが花に止まる。
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