完璧な執事、それともイケメン執事?
お嬢様は夜になっても起きなかった。

奏:お嬢様お疲れなのですね。心配ですわ。

リヒト:仕方ない。夕食は回しといてください。

奏:かしこまりました。

執事としての仕事が落ち着いた。
深夜の見回りをしていると
人影…?

コンコン

リヒト:失礼します

窓を開いていた。車椅子のお嬢様がバルコニーにいた。

リヒト:今宵は冷えますよ。

侑里:ここからの星を眺めるのが毎日の楽しみなの。

リヒト:そうですか。恥澤さんは許されたのですか?

侑里:ううん。こっそり。夜更かししないでーって怒るから恥澤に隠れてみてたの。恥澤はおじちゃんだからうとうとしているところをね。

(恥澤:夜間お嬢様は星を見るのがお好きです。その時間はどの時間よりも変え難いと思われますから。少しだけ知らないふりを。)

リヒト:そうでしたか。私はなかなか誤魔化されませんが。ですがティータイムはいかがですか?日本での初めての公務に少しお疲れのご様子でしたから

侑里:…うん。

リヒト:カモミールティーをお持ちしました。

侑里:リヒトはなぜこの家に来たの?お父様の命令?

リヒト:そうですね。正しく言えば志願しました。お嬢様の執事になりたいと。

侑里:私のこと知ってたのね。

リヒト:知っていました。
恥澤さんが執事を辞退することが執事界では世間に渡り候補者は大勢いたのですよ。
でも旦那様はどの候補者も選ばず私にと。
お嬢様は恥澤さんがいなくなり、
さぞショックだと思われますが
でもその役割は私が全てを守り全てを背負います。

さぁ、夜も冷えますから続きはまた今度
風邪を引かれたら大変です。お部屋で続きのお話でも。
リヒトって私のこと…。どこかで。

車椅子を動かした。

侑里:明日は、、、リハビリいく。ごめん。

リヒト:かしこまりました。


次の日
リヒト:お嬢様、おはようございます。

侑里:はっ!わたし、あのまま寝ちゃったんだ…

リヒト:はい、スヤスヤと寝ていらしたので起こすのは悪いかと。

突然めまいがした。

ズキンズキン。。。
顔を伏せた。
リヒト:お嬢様?

侑里:ちょっと外にいて…ハァハァ

リヒト:失礼
背中をさする。

リヒト:お嬢様。体調が悪いことはけして悪いことではございませんから。お顔を。。

手をほどいた。

顔が近づく。ドキッ、、

リヒト:目も頬も紅潮しています。失礼します
(体温、、、あつい)
リヒト:お熱がございますね。お嬢様自覚症状は?

侑里:体が重たい…。

リヒト:診察をしますからお待ちください。
朝食を変えてきます。お嬢様そのまま横になってお待ちください必ずですよ。

侑里:ゲホゲホッ診察って。

リヒト:医師免許を持っておりますから。

侑里:ゲホゲホハァハァ、、、

口に吸引器を入る。

フー…

リヒト:お嬢様吸って。喘息の発作が出てしまったのようですね点滴をいたします。時期に楽になるかと。

リヒトは焦らず冷静で医者かのように点滴や呼吸器をつないだ。すぐに楽になった。すごい…恥澤の時は、
医者を呼んでいたのにな…

リヒト:ご安心ください。そばにおりますから。眠るのが1番ですよ。幸い喘息の症状も少ないです。今お薬をもってまいりま…

侑里:いかないで…そばにいて。。

リヒト:こういうときは甘えん坊なのですね。ではお話でもしましょうか。眠れるように。

(薬を持ってきてくれ至急。)

蘭:かしこまりました。


侑里:はなして…

リヒト:昔、私がまだ12歳だった頃、
ある女の子に出会いました。
女の子は4歳、小さくて恥ずかしがり屋で
素直で可愛くてみんなから愛される子だった。
その子は身体が弱くて…箱入り娘だったのです。
そんなある日散歩をしていたつもりが、女の子が迷子になったという連絡が入りました。
私は必死になって探した。好きな女の子です…から

侑里:スー…スー…

リヒト:よかった。あなた様がまだ聞くのは早いと思っていたのですが学園には欠席の連絡をしておきますからゆっくりお休みになってくださいね。
キスした。
____

リヒト:お嬢様お熱は治ったようですね。お粥をお持ちいたしました。点滴だけではお体が持ちません。食べてください。

侑里:いらない。

リヒト:お嬢様。

侑里:顔怖い。わかったって。
   パクっえ?おいしい。

リヒト:お嬢様の好きなトマト仕立てのお粥を私が作らせていただきました。

侑里:へぇ〜リヒトが作ったの?

リヒト:なかなかやるといったところですか。お嬢様、明日は学園がありますから。

侑里:だけでいくから良いよ。

リヒト:お嬢様。中には執事が入る規則となっております。お嬢様の行動についていくのが執事です。学校まで恥澤さんも。

侑里:恥澤は、運転が好きだからで…わかったよぉ

リヒト:ありがとうございます

(侑里様だ!)

(きゃー!!)
(お久しぶりです!侑里様!握手してください!ご体調大丈夫なんですか)
(かわいすぎ!!)

聖ミライ女学院の生徒は
ごく一部のセレブが通う学校で、
そのトップの財閥。

リヒト:お嬢様少し本家でトラブルがあったようです。また午後参ります。

侑里:わかったわ。

リリア:侑里!元気!?

侑里:久しぶり。うん、ありがとう!

リリアは全国の呉服店の箱入り娘で、
周りは距離を取ったり…
でもリリアは何も着飾らない。
そんなリリアが大好きだ。


リリア:ねぇ!執事変わった!?何あのイケメンすぎ執事。どこのハリウッドスターかと思った!

侑里:気づくよねーリリアなら。

リリア:だって恥澤さんは?ずっと恥澤さんがつくと思ってたよ??

侑里:恥澤はお父様と海外旅行で旅して回ってる。年齢も年齢なの。

リリア:え〜意外だなぁ。ずっとひっついて回ってた恥澤さんが簡単に。。恥澤さんも元気ね。あんなにおじさんなのにねぇねぇ、今日ここでパーティーあるんだけど行かない?

侑里:え?

リリア:VIPで、ゆうりがくるってしったらみんな驚くし。執事の力量試し?

侑里:いいよ。

リリア:え!?いつもなら断るのに!!



店内は大音量で音楽が流れている。
クラブは久しぶりにきた。

B男:あれ、大東財閥の侑里様じゃねぇ!?

A子:本当だ!!芸能人だよ。

観客:きゃー!!!侑里様!!?

リリア:さすが侑里は人気だね。

侑里:そんなことないよ。騒いでるだけでしょ。

vipへつくと

トワ:やぁ、待ってたよ。侑里ちゃんはじめまして。

リリア:こちらトワくん。
伊阪華道家の方なんだけど侑里に会って見たいって。
あとこちらは天王寺翔くん、天王寺家の跡取りだよね〜

翔:すごいね。下で有名になってたよ。本当に綺麗な顔。

トワ:侑里ちゃんで良いかな?はじめまして。

侑里:はじめまして。大東侑里です。

翔:ニュースいつも持ちきりだよね。大東財閥も大変だよね。

トワ:翔?侑里ちゃんびっくりしてるから。侑里さん2人で話してもよい?

バルコニーで

トワ:びっくりしたでしょ。はい、これノンアルだからまだお酒飲めないでしょ?

侑里:ありがとうございます。

トワ:こんな場所もなかなか来ないよね。侑里ちゃんは、好きな人とかいないの?

侑里:いない…です

トワ:侑里ちゃん可愛いから。

侑里:私はお父様と決められた人と結婚するきっと。だから期待しない。人生に。

トワ:たしかにね。でも、いくらでもいる。恋愛で結婚した人して世の中を覆した人なんて。

侑里:え? 

リクト:俺がエスコートするから。

ふわっと私を立ち上げお姫様抱っこをした。

侑里:ちょっと!!

トワ:さぁ俺に任せて。

体を使うのは久しぶりで、でもなせが動く。

トワ:うまいじゃん。さすが大東財閥のお嬢様。英才教育受けてるね。

観客:伊阪様と侑里さまだ!!オーラが違う。

侑里:ふぅ。

トワ:すごく上手だったよ。

顔が近づく。

(キスされちゃう、、、怖い。。。)

リヒト:お嬢様、こちらにおいででしたか。

侑里:リヒト!

リヒト:また素敵なお召し物を。伊阪様はじめまして。

当家の執事でございます。

侑里:執事くんか。なにか?

リヒト:所用がございますので。

ドア:大変だね大東財閥の跡取りは

リヒト:こちらへ。踊りはお体に触ります。伊阪様、またの機会に

背中に触れる。心臓に雑音、まずい…

帰りの車には微妙な空気が流れていた。

侑里:はぁ…

リヒト:…

侑里:怒ってる?

リヒト…いえ。そのお召し物はどちらで。

侑里:あ、リリアがこれが素敵だって

車を止めた。

侑里:リヒト?

ブランケットを胸の方へかけた。

リヒト:このような胸の空いたお洋服がお好きでしたらご用意いたしますが

侑里:…そんなことない!でも、

リヒト:でしたらお嬢様。自分を安く売らない。そのような身なりはあまりに魅力的すぎます。私だって男なのですから。

侑里:やっぱり怒ってる。

リヒト:そういう問題ではございません。お嬢様お気をつけください。お体のこともそうです。いえ…言い過ぎました。
リヒトは明らかに心配そうな目で話していた。
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