完璧な執事、それともイケメン執事?
恥澤:おかえりなさいませ。
侑里:恥澤!?
恥澤:お嬢様お久しぶりでございます。
侑里:なんで!?
恥澤:明日の茶会の為一時帰国で旦那様と戻っておりました。お嬢様、ずいぶんとまた素敵なお召し物でございますね
侑里:あ、、これは
恥澤:幼いお嬢様から大人の女性になられたということです。リヒト君と仲良くやっているみたいで。旦那様が食堂でお待ちですよ。
侑里:ホント恥澤…心配したんだから。。
抱きしめた。
恥澤:侑里お嬢様。ご心配おかけしてすいません。
リヒト:お召し物を変えて参りましょうか。
侑里:…うん。
いつもの通りにリヒトが着せる。無言なのにいつもは。
リヒト:お嬢様は恥澤さんに会えて嬉しいですか?
侑里:嫉妬?
リヒト:いえ。なんでもございません
侑里:小さい頃から、ずっとそばにいたの。恥澤は特別だから。
リヒト:着替えが終わったら食堂へ。夕食のお支度をしてきます。
廊下で恥澤さんに会った。
リヒト:ご無沙汰しております。
恥澤:リヒトくん立派な執事になられましたね。心配していたけど、お嬢様の顔つきも少し変わったようですね。
リヒト:えっ
恥澤:表情がはっきり出るようになられて。良い影響ですね。引っ込み思案なお嬢様だったのですから。やはり。
リヒト:俺はお嬢様に嫌われてますけどね。
恥澤:ふふっいいコンビだと思います。
侑里:失礼します。お父様
総一郎:おおお侑里!待っていたよリヒト君も
リヒト:ご無沙汰しております
総一郎:元気そうで安心したよ。さぁ食事をしよう。
侑里:これは?
総一郎:最高級のヒレ肉だ。今シェフに作らせた
侑里:ヒレ肉…
総一郎:侑里?
侑里:いえ。ありがとうございます
次々の料理が運ばれてくる。
リヒト:お嬢様失礼します。
(ヒレ肉は昔からどうしても食べられない。恥澤しかきっと知らない。。はぁどうしよ。)
スッ耳元で
リヒト:お嬢様の食べられる物に変えております。
お召し上がりください。
侑里:えっ、、パクっおいしい。。
(ふっさすが。リヒト君)
恥澤:本日はお休みになりましょうか。旦那様。
総一郎:あぁ侑里の話も十分聞けたことだ。休もう。侑里ゆっくり食事してくれ。
恥澤:こちらへ。
いつもの恥澤だ。。私をエスコートしてくれてたみたいに…恥澤…
立ち上がった。
リヒト:お嬢様!
侑里:お父様!恥澤を私の執事に戻して!恥澤!恥澤がいなくちゃ。。わたし…
涙を溜めた。
総一郎:侑里!?
侑里:恥澤…ごめんなさい。わがまま言ったから?何もできないから?恥澤だって…恥澤しか…
総一郎:侑里?よく聞いてくれ。恥澤は引退だ。
選択肢はないんだ。
恥澤はお前にたくさんのことを与えた。彼はもう定年。大切な執事の人生も労いたい。
リヒトくんは立派な執事なんだ。
リヒトくんが嫌なら執事の選考になるが…ただ…
恥澤が一礼した。
恥澤:侑里お嬢様。申し訳ございません。恥澤は嬉しくて仕方ないです。あんなに幼かったお嬢様も大きくなられました。リヒトくんと立派なお姫様になられることでしょう。恥澤が自信を持って言えます。大丈夫ですよ。では行きましょう。旦那様。
侑里:…はじさわ!!
お父様と恥澤は振り向かなかった。
涙が止まらなくて…あの頃の恥澤はどこか行っちゃったのかな。。
総一郎:侑里に初めてあんな態度をとってしまったな。
恥澤。これでよかったのか?
恥澤:…はい。計画通りかと。旦那様リヒトはまだアレのことは言っていないようです。
総一郎:侑里は驚くだろうね。。侑里のあんな顔みると心が痛むよ。
恥澤:旦那様にお手を煩わせて申し訳ございません。
総一郎:うまくやってくれるといいが。
恥澤:私のお支えしたお嬢様ですからきっと上手くやります。