セレブ御曹司の恋を遠巻きに傍観するはずだったのですが。 ~能面顔の悪役令嬢は、それでも勘違いに気付かない~

17歳 ~国際交流をしよう~


 金曜日の夜。

 私はいったん、家に帰って着替えてから、韓国総領事のホームパーティーに出向いた。
 杵築からの事前情報により、何か手土産を持参した方が良いと聞いていたため、急遽、京都から取り寄せたお菓子を持参している。


 ホームパーティと聞いていたのに、会場に付いてみると、想像していたような『家』ではない。案内されたのは、領事館の中の大きな会議室のような一室である。

 部屋の中央や、両サイドには、複数の長いテーブルをくっつけて、白い布をかけたテーブルがある。その上には、お皿やタッパーみたいな容器に入れられた、たくさんの料理が置かれていた。


「今日の料理は、全て、総領事の奥様や、関係者の方々が手作りされたものなんですよ。」

 私が料理をガン見していたせいか、知らない人に話しかけられた。
 本場の人が作る韓国料理は、ホントに美味しそうだ。
 
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