Once in a Blue Moon ~ 冷酷暴君の不可解なる寵愛 ~
パジャマなどの衣類の他、バスタオル、ボディソープやシャンプーリンス、洗面用具……集める作業自体は特に難しいことではないはずなのに。
たびたび手が止まってしまい、作業はあまりはかどらなかった。
一人になると、やっぱり自然と考えちゃうんだ、クロードさんのこと。
この前おばあちゃんちに来た時は、距離がぐっと縮んだ気がして嬉しかったのになぁ……とか。
――辛い時は泣いていい。それはちっともおかしいことじゃない。俺は君の夫だろう? 俺の前では無理するな。
彼は一体どういうつもりで、あんなことを言ったんだろう。
愛情からだって信じていいのか、わからなくてつらい。
ここで、呑気にこんなことをしてていいのかな。
焦る気持ちも相まって、気持ちは千々に乱れていく。
忙しくしてれば大丈夫、って思ってたのに。
気持ちの切り替え、どうも私は得意じゃないらしい。
「ごめんね、お待たせっ……」
外がすっかり暗くなった頃、ようやく私は再び和室へ。
謝りながら入って行くと、遺影の前で座り込み、アルバムを開いている学くんが振り返った。
「ごめん、勝手に見させてもらってるよ」
「全然大丈夫。学くんが映ってるやつ、あった?」
聞きながら、私は押入れを開ける。
大荷物になってしまったから、大きめの入れ物が欲しいのだ。
記憶が正しければ、旅行用のカバンがここにあったはず……