Once in a Blue Moon ~ 冷酷暴君の不可解なる寵愛 ~
アパートから路上に出たところで私のスマホが鳴った。
「どうぞどうぞ、出てください。僕も次の物件のオーナーさんに連絡入れなきゃいけないので」
営業マン君に言われて、「すみません」と画面を確認。
あれ、知依ちゃんだ。
「はい、もしもし、知依ちゃん?」
『あ、茉莉花ちゃん、ごめん、今電話してよかった?』
「うん、全然大丈夫だよ。どうかした?」
『ほら、この前履歴書送ってもらったじゃない? 人事から「一度お会いしたい」って返事が来たよー』
「ほんと? わ、嬉しい!」
『たぶん明日あたり、直接連絡が行くと思う。嬉しくって、ちょっとフライングで連絡しちゃった』
「ほんとにいろいろありがとう」
『んーん、わたしも茉莉花ちゃんと同僚になれたら嬉しい!』
「私もだよ。面接頑張るね」
『うん! って、ところで……なんか茉莉花ちゃん声、暗くない? 何かあった?』
え!? うそ、バレてた?
そんなに違うかな。
「えと、いや、別に……」
冷や汗かきかき曖昧に答えるも、知依ちゃんには通用しなかったみたい。
『怪しい。絶対何かあったでしょ。今日ブルームーンに集合ね!』
「え、ええ??」
強制参加?
なんか、香ちゃんと似たパターン……類は友を呼ぶ??
『ほら、桜木さん、だっけ。彼女の所に行ったんでしょう? その報告も聞かせてもらわなきゃだし』
「あ、そっか。うん……」
桜木さんのこと、イコールクロードさんとの関係も教えることになるよね。
まぁ、別に構わないか。
誰に話しても、現実が変わるわけじゃないから……。