Once in a Blue Moon ~ 冷酷暴君の不可解なる寵愛 ~

あ、それよりどうせ会うなら、香ちゃんにリーズグループのこと聞きたいかも。

この前のパーティーの時も、いろいろレクチャーしてくれたし。
もしかしたら外部の人間が知らないグループ内部の情報だって、耳にしてる可能性あるかもしれないよね。

「そしたら、香ちゃんにも声かけていい?」

『もちろん! ブルームーンで飲めるって聞いたらすっ飛んでくるんじゃない? 例の彼とイイ感じみたいだよ』

へぇ。もしかして、この前のリモート飲み会の後、進展があったのかな。
「そうなんだ、いいなぁ」

『香ちゃんにはわたしから連絡しとくよ。時間決まったら教えるね』

うんありがとう、と返して、通話を切った。

自動的に、スマホケースのポケットからはみ出した栞と写真が目に飛び込んでくる。

どうしようかな……これ。

栞は、お守りだから持っててもいいよね?
写真は……クロードさんに渡せるのがベストだけど……

もう一度、顔を合わせることがあるのかどうか。

ため息交じりにそれらを撫でてから、私はそっとスマホをカバンに閉まった。

◇◇◇◇

「えぇっ!?」
「兄妹!?」

「しーっしーっ! 声が大きいよ、2人ともっ!」

円卓から身を乗り出すようにして両手を広げ、落ち着いて、とジェスチャー。

「ごご、ごめん」
「びっくりして、つい」

二人が落ち着いたことを確認して椅子へ腰を戻した私は、ふぅと大きく息を吐いてから周囲へ視線をやった。

幸い、私たちがいるのはブルームーンの一番奥。
半個室みたいな場所だし、店内はお客で割と賑わってるしで、誰もこっちには注目していないみたい。あぁ助かった。

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