Once in a Blue Moon ~ 冷酷暴君の不可解なる寵愛 ~
シンガポールに着くまで、この船の豪華なレジャー設備を堪能する時間は果たしてあるんだろうか??
若干の疑問を感じつつ彼の肩越しに視線を上げると、夜明け前の、境界も曖昧な濃紺の海と空が見えた。
そこへ浮かんでいたのは、青白く輝く満月で――
脳裏に、あのイディオムが過った。
Once in a blue moon
まさか、こんなに好きだと思える人に、出会えるなんて。
愛し愛される関係になれるなんて。
まさかこんな奇跡が自分に起きるなんて、思わなかった。
きっと、いつでも、誰にでも。
奇跡は起きるんだ。
大切なのは、奇跡が起きると信じること。
信じ続けること。
きっとこの先も、大変なことはあると思う。
辛いこと、悲しいこと……泣くことだって、あるかもしれない。
そんな時は、空を見上げて、月を探そう。
そして思い出そう。
私の人生に起きた、数々の奇跡を。
想像しよう。
これから起きる、数々の奇跡を。
そう。
きっと人生は、奇跡の連続なのだから。
◇◇END◇◇
最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
新しい年が、読者の皆様にとって素晴らしいものになりますように。
また次の作品でお会いしましょう!
まわりみち


