Once in a Blue Moon ~ 冷酷暴君の不可解なる寵愛 ~
「くそっ……俺がどうしてテラスに出てきたと思ってる?」
「ン、ふ……っどうし、て?」
「眠っている君にまで欲望をぶつけそうになったからだ。初めての君に、これ以上の無理をさせたくないのに」
首筋へ噛みつくように唇を落としながら忌々し気に言う彼の髪を撫でながら、私はうっとりと返す。
「私、言いましたよね? あなたになら、壊されてもいいって」
「っ……茉莉花、ったく、君はっ……」
ガバッと立ち上がった彼に、そのまま抱き上げられてギョッとする。
姫抱っこはさすがにまだ無理ではっ!?
「クロードさん、傷がっ」
「問題ない」
自信たっぷりの言葉とともに注がれたのは、劣情を隠しきれない仄暗い眼差し。
子宮が疼く、まさにそんな心地がする、官能的な視線。
「何のために専属トレーナーまでつけてリハビリしたと思ってるんだ。全部、君をこの腕から逃がさないためだからな?」
「クロードさん……」
もちろん、私だって嫌なわけじゃない。
自分だっておかしいと思うくらい、彼を求めてる。
昨夜あれだけ愛されたのに、まだまだ足りないと――
期待に蕩けた顔を自覚して恥ずかしくなった私は、彼の首に腕を巻きつけ、顔を隠すように自分からギュッと抱きついた。
クロードさんはそんな私をしっかり抱いて、ブレない足取りで室内へ向かっていく。