人生のどん底から、絶頂へ。
迎えたテスト当日。
教室の静かな雰囲気が苦手だ。
緊張のせいで、心臓の音がどんどん速くなっていく。周りに聞こえそうなくらい大きい音。
でも、私には白翔先輩がついているから、頑張ることができる。

英語、理解、保健体育。
テスト一日目を乗り越えることができた。
帰り道は、明日の教科の勉強をする。
明日は自身のある教科ばかりだ。

家に帰って、副教科の復習をする。
副教科は、基本暗記。暗記は得意だ。
赤シートで隠して、完璧にする。
明日の教科は、音楽、美術、技家、国語。
副教科を完璧にした後は、国語の勉強をする。
国語は、教科書を何回も読むといい、と白翔先輩に教えてもらった。
国語の教科書を読むのは、意外と楽しかった。

机に向かって勉強するのが飽きてきたら、お風呂に入ってYouTubeで予想問題を検索したり、白翔先輩がスマホに送ってくれた予想問題を解いたりする。
少しでも多く勉強して、不安を消す。

二日目も無事終了し、残すは社会。
・・・そして数学。
社会は、軽く復習するだけで大丈夫なくらい、暗記している。暗記は大好きだから。
・・・数学。
数学だけは、他の教科と違って暗記ができない。白翔先輩は、公式を暗記すればいいと言っていたけど、公式を暗記しても、どの公式を使うのかわからない。
だから、問題のパターンと公式をセットで覚えることにした。暗記しかできないから、こうするしかない。
先生は、教科書の問題や、学校のワークの問題の数字だけを変えたり、図形の向きを変えたりして、テストに出すことが多い。

二時間かけて、ワークの問題と公式をセットで覚えることができた。
暗記が得意で本当によかった。
でも、数学は暗記だけじゃどうにもならない。
白翔先輩が作ってくれた応用問題を解く。
応用問題は、やっぱり難しくて、解くのに時間がかかってしまった。

夜中の1時まで数学の問題を解き続けた。
私のことを信じてくれた白翔先輩。信じて良かったと、思ってもらいたい。
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