三十路アイドルはじめます
11.渋谷さん、ルナさんなんでここに!
14時になったので、私は成田さんと交代をして4階の事務所に行った。
「友永社長、『フルーティーズ』のダンスの振り付けを考えてきたので3人を呼んでもらえますか?」
「今、苺と桃香しかいないのよ。りんごは今日は学校行くって言っていたから後で来ると思うけど、2人はレッスンルームにいるから行きましょ」
私はふと『フルーティーズ』の3人が昨日は学校を休んでいることに気がついた。
それに苺と桃香は今日も学校を休んでいるようだ。
義務教育だから学校に行かなくても卒業はできるかもしれないが、彼女達の将来が心配になってきた。
隙を見て将来恥ずかしいと思わない程度に学力をつけさせた方が良さそうだ。
「こんにちは。昨日しっかり自己紹介できなかったけれど、梨田きらりと申します。今日は新しいダンスの振り付けを覚えてもらいますね」
「苺です。梨子姉さん。とりあえず踊ってみてくれますか?」
「桃香です。私も最初に梨子姉さんのダンスが見たい」
苺と桃香は私をなぜか梨子姉さんと呼んだ。
苺は昨日のブリブリした自己紹介からはかけ離れた体育会系の娘だった。
桃香は最年少らしく甘えた感じがする子だ。
私が鏡の前で拍を取りながらダンスを踊ると苺の口撃が始まった。
「がっかりっすわ。梨子姉さん、そのレベルで本当にオールジャパンのテッペンとったんすか? もしかしてウチら舐められてます? 本気で来てください。私、プロのパフォーマー目指してるんで!」
苺は私の考えた振り付けが気に入らなかったようだ。
「私は良いと思ったけどな。可愛くて流行りそう」
桃香は可愛く言ってくるが、私は苺から売られた喧嘩を早く買いたい。
「プロのパフォーマーって、苺はどんなアイドルになりたいの?」
「私、将来的にはラスベガスでカイコ・デ・オレイユの一員として観客を沸かしたいんです。その目標に向かう過程で今、私の年齢でパフォーマンスを大衆に見せれるのがアイドルって訳っす」
カイコ・デ・オレイユと言えば世界一のサーカス集団と言っても良い。
つまり苺の目指すところは野球選手でいうメジャーリーグだ。
それならば、私も自分の持ちうる全てを出して本気のパフォーマンスを彼女に教えたい。
「友永社長、『フルーティーズ』のダンスの振り付けを考えてきたので3人を呼んでもらえますか?」
「今、苺と桃香しかいないのよ。りんごは今日は学校行くって言っていたから後で来ると思うけど、2人はレッスンルームにいるから行きましょ」
私はふと『フルーティーズ』の3人が昨日は学校を休んでいることに気がついた。
それに苺と桃香は今日も学校を休んでいるようだ。
義務教育だから学校に行かなくても卒業はできるかもしれないが、彼女達の将来が心配になってきた。
隙を見て将来恥ずかしいと思わない程度に学力をつけさせた方が良さそうだ。
「こんにちは。昨日しっかり自己紹介できなかったけれど、梨田きらりと申します。今日は新しいダンスの振り付けを覚えてもらいますね」
「苺です。梨子姉さん。とりあえず踊ってみてくれますか?」
「桃香です。私も最初に梨子姉さんのダンスが見たい」
苺と桃香は私をなぜか梨子姉さんと呼んだ。
苺は昨日のブリブリした自己紹介からはかけ離れた体育会系の娘だった。
桃香は最年少らしく甘えた感じがする子だ。
私が鏡の前で拍を取りながらダンスを踊ると苺の口撃が始まった。
「がっかりっすわ。梨子姉さん、そのレベルで本当にオールジャパンのテッペンとったんすか? もしかしてウチら舐められてます? 本気で来てください。私、プロのパフォーマー目指してるんで!」
苺は私の考えた振り付けが気に入らなかったようだ。
「私は良いと思ったけどな。可愛くて流行りそう」
桃香は可愛く言ってくるが、私は苺から売られた喧嘩を早く買いたい。
「プロのパフォーマーって、苺はどんなアイドルになりたいの?」
「私、将来的にはラスベガスでカイコ・デ・オレイユの一員として観客を沸かしたいんです。その目標に向かう過程で今、私の年齢でパフォーマンスを大衆に見せれるのがアイドルって訳っす」
カイコ・デ・オレイユと言えば世界一のサーカス集団と言っても良い。
つまり苺の目指すところは野球選手でいうメジャーリーグだ。
それならば、私も自分の持ちうる全てを出して本気のパフォーマンスを彼女に教えたい。