好きになってはいけない
第四話ーEscapeー
————性が、ない……?
俺は彼女の言葉を、頭の中で反芻させる。
一体、どういうことだ。
考えても、その言葉の意味がわからない。
男でも女でもない、そんなことがあるものか。
「もちろん、生まれた時から性が決まっている人もいますわ。でも、アトランティス民の三割は無性で生まれてきます。そして……生涯を添い遂げたいと思った人に出会った時、その相手の性に合わせて性を定めるんです」
混乱する俺に、彼女はそう説明した。
その説明を聞き、ますます俺の頭は混迷を極める。
民の三割が無性で生まれる……って、どんな……しかも、後から自分で性を決められるってことか?
あり得ない。
「あの、カオル様の国には、そういう方はいらっしゃらないんですか?」
彼女が、不思議そうにそう聞いた。
初めて聞きました、と答えると、ひどく驚いた顔をする。
どうやら、ここでは普通のことなようだ。
……驚いたのは、こっちだ。
頭を抱え、ベッドの白いシーツを見つめた。
俺は彼女の言葉を、頭の中で反芻させる。
一体、どういうことだ。
考えても、その言葉の意味がわからない。
男でも女でもない、そんなことがあるものか。
「もちろん、生まれた時から性が決まっている人もいますわ。でも、アトランティス民の三割は無性で生まれてきます。そして……生涯を添い遂げたいと思った人に出会った時、その相手の性に合わせて性を定めるんです」
混乱する俺に、彼女はそう説明した。
その説明を聞き、ますます俺の頭は混迷を極める。
民の三割が無性で生まれる……って、どんな……しかも、後から自分で性を決められるってことか?
あり得ない。
「あの、カオル様の国には、そういう方はいらっしゃらないんですか?」
彼女が、不思議そうにそう聞いた。
初めて聞きました、と答えると、ひどく驚いた顔をする。
どうやら、ここでは普通のことなようだ。
……驚いたのは、こっちだ。
頭を抱え、ベッドの白いシーツを見つめた。