籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
そこで裕一くんはいざというときのために、地元の先輩からもらった謎の薬が入った小瓶を隠し持っていた。

この薬を十座に飲ませて、弱っている状態なら倒すことができるかもしれないと。


しかし、少しでも口に含めば強烈な苦みを感じるらしく、使うなら一気に飲ませる必要があるらしい。

それにこの薬の効果が本物かどうかもわからず、結局今まで使えずにいた。


そうしているうちに今回羽目を外してしまい、事件に発展して追放となった。


「さっき十座サンに殴られまくったとき、…一瞬飲ませてやろうかって思ったんですよね」


裕一くんは薄ら笑いを浮かべながら、テーブルに置いた小瓶を見つめる。


「でも…できなかった。十座サンの迫力が…、まるで獣みたいで。あんな人にこの薬を流し込める自信なんてわかなかったし、ましてや効くとも思えなかった…」
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