籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
わたしはお兄ちゃんの手を取り、握りしめた。
お兄ちゃんの顔を見つめていると、ふとその向こう側にある床頭台に置かれた小さな時計が目に入った。
今の時刻は、夜中の2時12分。
本当はこうしてずっとここにいたいけど、わたしは無断で出てきてしまった。
気づかれる前に戻らなくてはならない。
おそらく朝の6時半にもなれば、RULERのだれかしらは起きて寮内を歩き回っていることだろう。
だから、遅くても6時までに寮に帰れば…きっと大丈夫。
それまでに、なんとかお兄ちゃんがこの山場を乗り越えられますように。
この気持ちが伝われと言わんばかりに、わたしはお兄ちゃんの手をギュッと握った。
「美鳥」
ふと、わたしの名前を呼ぶ声。
…だれ?
「お〜いっ、美鳥。聞こえてるか?」
お兄ちゃんの顔を見つめていると、ふとその向こう側にある床頭台に置かれた小さな時計が目に入った。
今の時刻は、夜中の2時12分。
本当はこうしてずっとここにいたいけど、わたしは無断で出てきてしまった。
気づかれる前に戻らなくてはならない。
おそらく朝の6時半にもなれば、RULERのだれかしらは起きて寮内を歩き回っていることだろう。
だから、遅くても6時までに寮に帰れば…きっと大丈夫。
それまでに、なんとかお兄ちゃんがこの山場を乗り越えられますように。
この気持ちが伝われと言わんばかりに、わたしはお兄ちゃんの手をギュッと握った。
「美鳥」
ふと、わたしの名前を呼ぶ声。
…だれ?
「お〜いっ、美鳥。聞こえてるか?」