背伸びして、君とありったけのキスがしたい。
「……え?」
突然うしろから声をかけてきた、三人の知らない男の人。
私の前を囲うように距離を詰めてきたときにはもう、遅かった。
「ねぇねぇ、何か困りごとでもあんの?」
「俺らが話聞こうか?」
「あ、酒なら奢ってやるよ」
「い、いや……、あの、大丈夫です」
「遠慮すんなよ、俺らと楽しもうぜ?」
逃げ道を塞がれてしまって、うしろに下がることしかできないようにされている。
一歩、また一歩と後退りするたびに、同じように近づいてくる彼らが怖くてたまらない。
「友達と来ているので、結構です……っ」
助けを求めようとしても、私の怯えきったその声はすべて大きな音楽にかき消されて、誰の元にも届かない。
とうとう一番奥の壁際まで追いやられて、もうどうすることもできなくなった。
「ここに来るってことはさぁ、男、欲してんだろ?」
「ちがっ」
「純情ぶんなよ、な?」
「俺らいいホテル取ってるから、一緒に行こうぜ?」