唇を隠して,それでも君に恋したい。
ボクへ最後のツウコク。
「伊織! 見て,購買のメロンパン! 限定クリーム入りだって」
「よかったね。ヒメ……甘いもの好きなの?」
朝から他クラスにも関わらず,遠慮なく元気なヒメをみて,自然に笑顔がこぼれる。
こんなこと,いつぶりだろう。
僕は当然見せつけられたメロンパンに目を移した。
「チョコクリーム?」
「そう! しかも生クリームも! 板チョコも割って入ってるみたい」
「豪華だね」
「うん。だから,ユリユリ,お昼に伊織と食べようと思って」
「僕,お弁当なんだけど……」
「だから,ちょっと分けて。シェアしようよ」
ぴょんと僕の机に手をついて飛び跳ねるヒメを宥めて,僕はいいよと頷く。
ふいに,ヒメが小さくせき込む。
ごまかす様に僕から視線を逸らしたのをみて,僕は素早くヒメを捕まえた。
「ヒメ……もしかして風邪ひいたの? この間の僕のせい?」
「ち,違うよ。ユリユリ別に」
「言い訳しない。……ごめんね,やっぱり無茶だったね。ありがとう」
言いながら,そっとカバンにあった予備のマスクを耳にかけてあげる。
びっくりと目を丸くしているヒメをみて,お揃いみたいになったななんて考える。
ぼぅっとしばらく見つめて,いつもより更に外野がうるさいことに気が付いた。
「よかったね。ヒメ……甘いもの好きなの?」
朝から他クラスにも関わらず,遠慮なく元気なヒメをみて,自然に笑顔がこぼれる。
こんなこと,いつぶりだろう。
僕は当然見せつけられたメロンパンに目を移した。
「チョコクリーム?」
「そう! しかも生クリームも! 板チョコも割って入ってるみたい」
「豪華だね」
「うん。だから,ユリユリ,お昼に伊織と食べようと思って」
「僕,お弁当なんだけど……」
「だから,ちょっと分けて。シェアしようよ」
ぴょんと僕の机に手をついて飛び跳ねるヒメを宥めて,僕はいいよと頷く。
ふいに,ヒメが小さくせき込む。
ごまかす様に僕から視線を逸らしたのをみて,僕は素早くヒメを捕まえた。
「ヒメ……もしかして風邪ひいたの? この間の僕のせい?」
「ち,違うよ。ユリユリ別に」
「言い訳しない。……ごめんね,やっぱり無茶だったね。ありがとう」
言いながら,そっとカバンにあった予備のマスクを耳にかけてあげる。
びっくりと目を丸くしているヒメをみて,お揃いみたいになったななんて考える。
ぼぅっとしばらく見つめて,いつもより更に外野がうるさいことに気が付いた。