❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない
「ああ、俺たちは夫婦だった」

由梨は驚きの表情を見せた。

「なあ、この道重亮二って男はどんな奴だ」

「わかりません」

「そうか、病気は進行していないのか」

「わかりません」

「そうだよな」

健吾はこの道重亮二に会って、五年間を聞き出さなければと考えていた。

「由梨、明日道重亮二に一緒に会いに行こう、だから、今日は俺のマンションに泊まってくれ」

「でも、何も言わずに出てきてしまって、どうしましょう」

「俺が連絡しておく、それならいいだろう」

「はい」

健吾は道重亮二に電話をかけた。

三回呼び出し音が鳴り「道重です」と低い声の男性が出た。

「はじめまして、西園寺健吾と申します、今、由梨と一緒なんですが、
色々お聞きしたいので、明日、由梨と一緒にそちらに向かいます」

「西園寺健吾さん、あの雑誌の極道の方ですよね」

「はい、西園寺組を束ねております」
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