監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。
「えっ…?」
「本当に体調がわるいのは俺。しばらくここで寝てるから、そう言っといてくれや」
「わ、わかった…」
混乱したまま、とりあえずうなずくと、108番はちらりとふり返って「ぷっ」と吹き出す。
「ちょろいやつはきらいじゃないぜ。かわいい女も」
「…」
「ま、センセーのお言葉に甘えて、寝させてもらうか~」
わけがわからないまま、ぐっと伸びをする108番を見て…ようやく、頭がはたらき出した。
…つまり、私はだまされたってこと?
この男のうそに?
「…どこから…」
ううん。
そんなのは問題じゃない。
私をだました…。
私がだまされた…受刑者なんかに!