パブリックダーリン~私と彼と彼氏~
なんてことがあった翌日、いつものように登校した月曜日の朝だった。

美月と宿題やって来た?って話してるとクラスメイトに名前を呼ばれて廊下に出た。
たぶんケイも見ていたんじゃないかなって思う、誰に呼ばれたのかなって気にして見てたとは思う…だけどこんなに堂々と呼び出されるとは思ってなかったと思う。


柏木先輩に。


「あ、小村さん!おはよう!」

「おは…ようございます」

え!?なんで!?

朝から昨日の仕返しがさっそく待ってるの!?

それに気付いたケイがすぐに廊下に出て来ようとしたけど、そうなる前にと柏木先輩がわざとみんなに聞こえるような声を出した。


「いいよ、小村さん付き合おっか」


私と目線を合わせるために少しかがんで、にこりと微笑んで。

「………へ?」

そんなこと言われても私の頭の上にはクエスチョンマークが並ぶだけで、何を言ってるのかちょっと…

「えぇぇぇっ!?」


付き合う!?

付き合うって言った!?

え、誰が?

誰と誰が!?


もう一度微笑んだ柏木先輩が困惑する私に近付いた、耳元で今度は私にだけ聞こえるようにささやいて。


「お前を彗から奪ってやる」
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