Love is blind〜無口で無愛想な作家は抑えられない独占愛を綴る〜
* * * *

 着替えを済ませた春香は、すぐさま更衣室の外に出るが、外では頬を赤く染めた瑠維がそわそわした様子で待っていた。

 瑠維は春香の手を取ると、足早にエレベーターに向かって歩く。

 そしてエレベーターにボタンを押し、気持ちが抑えられないのか、春香を壁に押し付けて再びキスを始めた。

 こんなに求められるなんて、初めての経験だった。でもやめてほしいとは思わないし、早く部屋に戻りたいと心から願った。

 やがてエレベーターが到着する音がしたため、二人は一度離れる。ドアが開いて誰もいないことを確認すると、再び瑠維に唇を塞がれた。

 時間がやけに長く感じたが、お互いの気持ちを確認するかのようにキスを繰り返す。

 ドアが開くと名残惜しそうに離れ、その代わりに部屋の前まで駆け足で向かうと、鍵を開けた途端に部屋に雪崩れ込んだ。

 玄関で瑠維は春香を抱き抱え、浴室へと飛び込む。シャワーの栓をひねり、お湯を出しながら春香のTシャツワンピースを脱がせた。

 しかしその瞬間、瑠維は顔を真っ赤に染めて俯いた。下着を付けていると思っていた瑠維は、急に露わになった春香の裸体にあたふたしながらも顔を上げる。

 すると春香はもじもじしながら恥ずかしそうに胸元と太腿のあたりを隠した。

「……あの、下着付けてる時間がもったいないというか……ごめんね……引いた……?」
「……どうして引くんですか? だってこれはーー」

 瑠維の手が春香の足の間に差し込まれていく。自分でもはっきりとわかるくらいに濡れた感触がし、腰が砕けそうになった。

「春香さんも早く僕としたいって思ってくれたんですよね?」

 瑠維の指が春香の敏感な部分を攻め続けるため、息をするのもやっとなくらい、呼吸が乱れていく。

 春香は我慢できずに瑠維に唇を押し当ててキスをせがんだ。

「瑠維くんと早くしたいの……お願いだから焦らさないで……」
「春香さんのお願いなら叶えてあげないとーー」

 瑠維は両手にハンドソープをつけ、春香の体中を隅々まで洗っていく。途中、胸の頂や足の間は念入りにじっくりと洗われ、立っていられなくなった春香は浴槽の縁に腰を下ろした。

 シャワーでゆっくり体についた泡を洗い流し、バスタオルで体や髪を丁寧に拭いていく。それから瑠維は春香を抱き上げると、寝室へと移動した。
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