Love is blind〜無口で無愛想な作家は抑えられない独占愛を綴る〜
 瑠維はサイドテーブルの引き出しを開け、そこからコンドームを一つ取り出す様子に春香は照れてしまい、両手で顔を覆う。

 正直なところ、春香は付き合ってもすぐに別れてしまうし、その行為に何の意味があるのかハッキリ言ってわからなかった。挿れようとしても痛くて抵抗して、そこで相手も萎えて終わってしまうことがほとんどだった。

 でも今は瑠維が欲しくてたまらないーーこんなに高揚感を覚えたのは初めてだった。

 入口に瑠維のモノがあてがわれると、あまりにも久しぶりの感覚に緊張し、ゴクリと唾を飲み込んだ。

 急に体が強張ったのを瑠維も感じたのか、春香の頬を優しく撫でる。

「緊張されてますか?」
「えっと……うん……少し……」
「実は僕もです。だってずっと想像していた春香さんより、実物は柔らかくて甘くて……。春香さんの香りに酔ってどうにかなりそうです」
「もう……瑠維くんの言葉ってやっぱり作家さんって感じがする……」
「嫌ですか?」

 困ったように笑った瑠維の顔を引き寄せ、春香は唇を押し当てる。

「嫌じゃないよ……」

 春香の力が抜けたその瞬間、瑠維がゆっくりと入ってくる。久しぶりだし、痛いことを想像していた春香は、あまりにも自然に体が彼を受け入れたことに驚きを隠せなかった。

「春香さんの中……温かい……優しく包まれているみたいだ……」

 瑠維は春香を力強く抱き寄せ、腰を動かしていく。その途中で視線が絡み合うと、お互いを求め合うような口づけを繰り返した。

 二人が一つになれたことを確認するように、瑠維は何度も春香の中で動き、奥まで突き上げる。それだけで春香の息は上がっていく。

「瑠維くん……すごく気持ちいい……」
「良かった……僕も気持ちいいです……」

 それから瑠維の腰の動きが少しずつ激しくなり、春香の意識がぼんやりしてくる。何も考えられないほどの快楽の波が押し寄せ、やがてやってきた絶頂の瞬間に果て、二人の体はベッドに沈み込んだ。
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