Snow magic
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「じゃあ、まず太陽から逆行になるように立って。少しかがんで下から撮ってみて。」


初めて触れた柚燈のカメラはひんやりと冷たく思った以上にずっしりと重たかった。


柚燈の指示通りに太陽の位置を確認して少しかがむ。





「言われたとおりにセットしたよ。」


「じゃ、1番右端の円の縁に線が入っているボタ
ン押して。それがシャッターボタンだから。」


「うん…っ、わかった!」



柚燈の言葉に頷いて、そーっとカメラを動かさないようにしてドキドキしながらも力強くシャッターボタンを押した。


綺麗に撮れますように!




カシャッ


何かが風を切るようなバサリとしたシャッター音があたりに響き渡った。








「………。え、わぁ……っ!!」



どうなったんだろう、と呟くと見てみるといいよと柚燈が言ったため、柚燈の指示通りにカメラを操作して撮った写真を確認した。




私が撮った写真は……、なんていうか、幻想的だった。

なんか私が撮ったとは思えないくらいに。




太陽の逆光により池の水が反射してキラキラ輝いているし、とにかく山茶花で純白の塔が引き立てられている。


まるで…、アニメのような、夢の世界に来たような写真が撮れた。





「すごい…っ!すごいよ…、これ…。」

語彙を失ったようにすごいとしか言えなかった。すごいじゃ何1つ柚燈には伝わらないのに。




「…へぇ。すごいじゃん、一発でそんな写真上手く撮れる人見たことない。普通はブレたりするものだから。」


それでも私の興奮している姿に上手く撮れたことは伝わったのか少し驚いたようにそう言った。







「違うよ、これは柚燈のおかげ!…私は、柚燈がいると何でもできちゃうんだよ。」




「……っ!!」


ハッと息を飲む音が聞こえた。




でも…、これが私の本当の本当の気持ち。





「昔からずーっと、柚燈がいるとき私は無敵になれるんだよ。」



私を支えてくれて、ありがとうという気持ちを込めて伝える。


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