Snow magic
……どうして、さっき柚燈は私を"声"で判断した?
普通に私の姿を見れば分かるはずだ。
私が幼馴染の椛だなんてこと。
記憶喪失のように本当に私の存在を忘れていたなら別だけれど。
そんなことは滅多に起こることはないし、成人した大人が数年で見た目が変わるはずない。
そして……
決定的な違和感と確信。
私がさっき胸が焦ったようになったのは、このせいなんだろう。
彼の手元に目を向けた。
「………、ね、ぇ……柚燈……。」
震える声でなんとか言葉を紡ぐ。
喉が締め付けられて本当に声を出せなくなる。
「………。」
私に腕を掴まれた柚燈はピタリ止まって一言も口を開かない。
ありえない、信じたくない。
でも………あんな物を持っているのは、あれな人しかいない。
「……ねぇ、その杖…。
柚燈は……、目が……見えない、の……?」