Snow magic



「とりあえず、先ご飯頼もっか!」


「だね。」

「あぁ。」


光杞が喜々とした顔でメニューを開いた。

そしてすごいでしょと言わんばかりに私たちの方へメニューを向けてくれた。




「わ、すごっ。」

思わず声を上げてしまった。



……どうして、光杞が明るい顔でメニューを開いたのか分かった。



ひときわ目を引くメニューコーナーがあったのだから。


お子様プレートやナポリタン、フィギュアでしか見たことないようなクリームソーダーやプリンアラモードなど本当にレトロなメニューがたくさんあったのだ。


人生で1度は食べてみたかった憧れの料理だ。



まさか、こんなところで食べられるなんて思ってもいなかったな……





「すごいな、ここ。」


向かいでメニューを見た桜也も目を見張っている。
他の人よりは店の料理というものを知っている桜也でもこういうのは驚くものだったらしい。




「でっしょー?」

と光杞は自分が連れてきたからなのか、なぜか得意げな顔をしている。



「って、お前が料理作ってるわけでもないけどな。」 

と私と似たようなツッコミを桜也に直接入れられたけど。


「え、いいじゃーん!私が2人に紹介した店なんだからー」





……。やっぱ、いいな。



2人にバレないように小さく微笑った。



朝とは違っていつもと同じ2人を見てホッとして心がポカポカとしてくるのを感じた。
迷路に迷ったような私を"ここにいる"と認めてくれるようで、やっと頭を整理できそうだ。


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