Snow magic
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「……じゃ、おやすみ。私、今日はもう自分の部屋行くね。」




あれからすぐ。

私たちは沈黙に耐えきれなくなって、店を出た。

料理はとても美味しかったはずなのに、店を出たときには負の感情しか胸に残っていなかった。




「おやすみな、光杞。ちゃんと休めよ。」

「おやすみなさい、光杞。」



「うん。………ごめんね、ありがとう。」


小さくぎこちなく笑って自分の部屋へ消えていった。



無理やり聞き出すような真似して罪悪感を強くさせちゃったかな………


光杞のことだから私に黙っていたことを相当悪く思っているのだろう。



……ぜーんぶ私のせい、か。





「桜也は?これからどうするの?」


桜也はソファーに座って何かをし始めている。

まだ部屋には戻らないのだろうか。




「まだリビングにいるけど。椛は?」



「……。…私も自分の部屋行こっかな。」 


……本当は桜也に柚燈のこと聞きたいし、まとまっていないうだうだしたこの気持ちを吐き出したいけど、何かが変わるわけでもない。




「そ、じゃお休み。……あんま、考え過ぎんなよ。」


最後はなんとか聞き取れたくらい小さな声の言葉だった。




「……うん、ありがと桜也。おやすみ。」



クールでぶっきらぼうだけど、人の心理は誰よりも理解が早い桜也。

遠回しに気遣ってくれた桜也に感謝しながら自分の部屋に戻った。

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