Snow magic
「……本当の部分?」
「うん。私の淡い恋のお話?少し前に失恋しちゃってね〜。どちらかと言えば私の全く叶わなかった恋のお話、の方が正しいかな。」
眉を下げて寂しそうに笑う。
「そうなんですか?」
……叶葉さんは、まだその人のことが好きなんだろうな……。
最近やっと吹っ切れたんだけどね、なんて言ってるが、まだその人のことが好きなんだなと直感で感じる。
「……うん。今更ながら自分でもどーかしてると思うよ。好きになった相手なんて5つも年下の人だったんだから。」
ほんっと、恋はするものじゃなくて落ちるものだねぇ。
そう付け加えた叶葉さん。
最近は5つなんて年の差そこまででもない気もするが、やっぱり自身が年上の方だとそう思うものなのだろうか。
「5つ……。ってことは、私と同い年ってこと?」
「あそっか、そうだねぇ。」
私も椛ちゃんと同い年だったらなぁ…。
なんて、呟いている。
「てか、叶葉さんにも好きな人いたんですね?」
私はここぞとばかりに仕返しをした。
「……まぁね。彼氏もいたことはあるよ?そりゃあ、30歳ですもん?」
普通にサラッと返されて、仕返しがあまり上手くいかなかった。
「あはは、そうなんですね。えそれで何で好きになったのに付き合おうとしなかったんですか?」
素朴な疑問だった。
叶葉さんの性格的に絶対、自分の気持ちは伝えそうだと思ったのに。
それともそんなにも年の差を気にしてない諦めたのだろうか。
それが伝わったのかフッと笑って、簡単だよと言葉を続けた。
「簡単だよ。……その人に好きな人がいたから。それこそ、椛ちゃんみたいに幼馴染にずっと恋してるんだよ。」
「言ったんですか?その人。」
……さすがに叶葉さんと会っていながら、それは残酷すぎないだろうか。