Snow magic



「……本当の部分?」


「うん。私の淡い恋のお話?少し前に失恋しちゃってね〜。どちらかと言えば私の全く叶わなかった恋のお話、の方が正しいかな。」

眉を下げて寂しそうに笑う。




「そうなんですか?」


……叶葉さんは、まだその人のことが好きなんだろうな……。


最近やっと吹っ切れたんだけどね、なんて言ってるが、まだその人のことが好きなんだなと直感で感じる。



「……うん。今更ながら自分でもどーかしてると思うよ。好きになった相手なんて5つも年下の人だったんだから。」

ほんっと、恋はするものじゃなくて落ちるものだねぇ。

そう付け加えた叶葉さん。


最近は5つなんて年の差そこまででもない気もするが、やっぱり自身が年上の方だとそう思うものなのだろうか。





「5つ……。ってことは、私と同い年ってこと?」


「あそっか、そうだねぇ。」



私も椛ちゃんと同い年だったらなぁ…。

なんて、呟いている。




「てか、叶葉さんにも好きな人いたんですね?」

私はここぞとばかりに仕返しをした。



「……まぁね。彼氏もいたことはあるよ?そりゃあ、30歳ですもん?」


普通にサラッと返されて、仕返しがあまり上手くいかなかった。




「あはは、そうなんですね。えそれで何で好きになったのに付き合おうとしなかったんですか?」


素朴な疑問だった。


叶葉さんの性格的に絶対、自分の気持ちは伝えそうだと思ったのに。

それともそんなにも年の差を気にしてない諦めたのだろうか。




それが伝わったのかフッと笑って、簡単だよと言葉を続けた。



「簡単だよ。……その人に好きな人がいたから。それこそ、椛ちゃんみたいに幼馴染にずっと恋してるんだよ。」

「言ったんですか?その人。」


……さすがに叶葉さんと会っていながら、それは残酷すぎないだろうか。

< 53 / 112 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop