Snow magic
2人だけの秘密な計画
桜也Side
「ふぁ〜…マジ、眠ぃ……。」
俺は、柚燈と別れて電車に乗ると思わず大きなあくびがこぼれた。
今の時刻は1時すぎくらいだから、帰ったら2時とかになっているかもしれない。
さすがに調子乗りすぎたな。
やっと柚燈が決心したあのあと、張りつめていた気持ちが緩んだのかお互い饒舌になってしまい、俺らはいつまでも話し続けた。
今まででずっとできなかった話を。
柚燈があの家を出てってからの話、お互いどう思っていたかの話。
島に住んでいた頃の俺ら4人の思い出話。
……やっと、俺と柚燈の時間が動き出したように感じた。
最終的には飲み過ぎだと呆れ笑う瀬田さんに、追い出され帰ってきた。
「…ま、結果オーライか。」
颯爽と過ぎていく窓の外の真っ暗な景色を眺めながら呟いた。
これでやっとあいつらは、前に進めるはずだ。
でも、問題はどうやって2人を会わせるか、だ。
柚燈も椛も絶対自分から連絡はしないだろう。
……どーせ、迷惑になると言う気持ちが一番になってしまう奴らだから。
もっとわがままになったっていいのに。
どちらかが連絡するのを待っていたから、気が変わって柚燈がいなくなってしまうかもしれない。
あいつまじ信用できないし。
「んー、まぁ光杞と合わせるか。」
光杞に椛を連れてきてもらってそれでどこかで落ち合わせるのが無難な策だろう。
『話あるから起きてて。そのうち帰る。』
俺は光杞にLINEを送った。
「機会は作ってやるからあとは自分たちでなんとかしろよ。」
俺はニヤリといたずらを企むような黒い笑いを浮かべたの自覚しながら電車を降りた。