Snow magic
「…やっと、あの椛が私を頼ってきたの。助けてって。だから……、あの椛とユズを会わせる 機会を作ってあげたいの。椛は絶対、自分から連絡は迷惑だって言ってできないだろうから。」
私はそう言って寄りかかってくる椛のサラサラな頭を撫でた。
これだけ話しているのに、椛はすやすや寝たままでいる。
…よっぽど、心身的に疲れたんだろうなぁ……。
「へぇ、あの椛が人を頼るなんてことあるんだな。」
と珍しく桜也がめっちゃ驚いている。
……それくらい、椛が誰かを頼ることなんて珍しいんだ。
「まぁ、私の話はこれで終わり。桜也は?」
桜也の方へ向き直った。
「俺も一緒。昨日あいつに会って、あいつを嵌めて、本心を言わせた。」
……ん?
桜也の発言に違和感を覚える。
「今、嵌めたって言った?」
「うん。」
平然と頷かれた。
「何したの?あのユズを嵌めるって相当だよ。」
ユズも相当の切れ者だから。
いつも私なんて、頭の回転も機転の良さも全く勝てる気がしないのに……。
「ないしょ、絶対思いつかないと思う。まぁ、あいつの唯一っていいほどの弱点突いただけだけど。」
と口の端をあげてニヤリを笑った。
妖しい笑みに若干ドキッとさせられる。
……桜也は、やっばいくらい策略家だからなぁ…てか悪魔か。
昔から策略家で平然と何でもやるような人間なのに、心はすっごく優しい。
本当に腹黒なのかって思うくらい優しい時があるから。
まぁ腹黒すぎて悪魔に見えることもあるけど。