極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
 週末、いつもの公園の前で拓海さんと待ち合わせをした。
 黒いセダンで現れた拓海さんはわざわざ降りてきて、後部座席のドアを開けてくれた。
 そこにはチャイルドシートが設置されている。

「これ、買ってくれたんですか?」
「当然だろう。着用義務があるし、何かあったときに拓斗くんを守るために大事なものだからな」
「『もしかしたら車で来るかもしれないけど、チャイルドシートがないと乗れないんですよ』って今メッセージ送るところでした」
「今さらか。相変わらず君は面白いな」

 拓海さんはくっくっと笑う。

「拓斗くんはチャイルドシート初めてかな」
「ちゃいるど……?」

 首を傾げる拓斗。 

「初めてだよね。車でお出かけするのに必要なんだよ」
「ふうん」

 あまりピンときていないようだ。
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