極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
 拓斗を連れた帰り道、いつも通り公園を訪れる。
 調子が良くないから早く帰ったほうがいいのかもしれないけれど、もしかしたら拓海さんが来るかもしれないから。
 今日は砂場の遊び友達がいないようで、拓斗はブランコへと向かった。
 私はベンチに腰掛け、その様子を見守る。
 他の子どもたちがいつも通りキャーキャー騒いでいるのに、なんだかそれがいつもよりずっと遠くに聞こえる。
 ああ、どうしよう。本格的に頭がぼーっとしてきた……。

「菜乃花」

 顔を上げると、ぼんやりと拓海さんの姿が映った。

「拓海さん……」
「どうした?顔色が……」

 身体に力が入らず、ベンチに倒れ込む。

「菜乃花!」

そのまま、私の意識は朦朧としていった。


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