極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
「ごめん、菜乃花」
「ううん、こっちこそ。あの、私……」
拓海さんの腕にそっと触れる。
「私はこのひとが好きなんです。過去のことはどうでもいい。ずっと、このひとのことが好きだったんです」
康太くんが目を見開く。
多分、隣の拓海さんも似たような表情をしているだろう。
けれど、素直に出てきた言葉に、一番驚いたのは私かもしれない。
「そうか」
康太くんは視線を落とし、それから顔を上げて複雑そうに小さく微笑んだ。
「菜乃花と拓斗くんが幸せなら、それでいい」
じゃあな、と康太くんは背を向けて帰って行った。
それを見送ってから、拓海さんは口を開く。
「菜乃花、さっきの……」
「私の本当の気持ちです」
満面の笑みで答えると、拓海さんは表情を緩め、私を抱きしめた。
「ち、ちょっ拓海さん。公園ですよ?」
「この前もここで抱きしめただろう。問題ない」
何が問題ないのかさっぱりわからない。
身体を離した拓海さんがじっと私を見つめる。
「愛してる、菜乃花」
「私もです、拓海さん」
もう一度、ぎゅっと抱きしめ合う。
なんだか私も、何も問題ない気がしてきた。
完全に盲目状態だ。
「ところであいつは誰なんだ?」
「同じ病院の先生です」
「じゃあ今後もまた顔を合わせるということだな?」
拓海さんが怖い顔をする。
これは、私のトラウマの原因が康太くんだと知られたら、康太くんはボコボコにされかねないな。
「大丈夫ですよ。言ったでしょう?私が好きなのは、拓海さんです」
「……それならまあ、よしとしようか」
あまり納得行かなそうだけれど、とりあえず事はおさまった。
「拓斗を迎えにいかなきゃ」
「そうだな」
ふたり手を繋ぎ、病院へと戻った。
「ううん、こっちこそ。あの、私……」
拓海さんの腕にそっと触れる。
「私はこのひとが好きなんです。過去のことはどうでもいい。ずっと、このひとのことが好きだったんです」
康太くんが目を見開く。
多分、隣の拓海さんも似たような表情をしているだろう。
けれど、素直に出てきた言葉に、一番驚いたのは私かもしれない。
「そうか」
康太くんは視線を落とし、それから顔を上げて複雑そうに小さく微笑んだ。
「菜乃花と拓斗くんが幸せなら、それでいい」
じゃあな、と康太くんは背を向けて帰って行った。
それを見送ってから、拓海さんは口を開く。
「菜乃花、さっきの……」
「私の本当の気持ちです」
満面の笑みで答えると、拓海さんは表情を緩め、私を抱きしめた。
「ち、ちょっ拓海さん。公園ですよ?」
「この前もここで抱きしめただろう。問題ない」
何が問題ないのかさっぱりわからない。
身体を離した拓海さんがじっと私を見つめる。
「愛してる、菜乃花」
「私もです、拓海さん」
もう一度、ぎゅっと抱きしめ合う。
なんだか私も、何も問題ない気がしてきた。
完全に盲目状態だ。
「ところであいつは誰なんだ?」
「同じ病院の先生です」
「じゃあ今後もまた顔を合わせるということだな?」
拓海さんが怖い顔をする。
これは、私のトラウマの原因が康太くんだと知られたら、康太くんはボコボコにされかねないな。
「大丈夫ですよ。言ったでしょう?私が好きなのは、拓海さんです」
「……それならまあ、よしとしようか」
あまり納得行かなそうだけれど、とりあえず事はおさまった。
「拓斗を迎えにいかなきゃ」
「そうだな」
ふたり手を繋ぎ、病院へと戻った。