極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
「拓海、あなたはあなたの好きなように生きる権利がある。菜乃花さんと拓斗くんを幸せにしてあげて」
「何を馬鹿な!お前は何を言っているんだ!」
院長のほうを振り返った奥様は、凛として言った。
「私ももうあなたの言いなりになるのはやめます。病院のためにと、拓海を厳しく教育してきたけれど、拓海はもっと甘えたかったはず。きっとたくさん寂しい思いもさせたわ。私はそれをずっと後悔していたの」
奥様がこちらを向き、やさしい声で「拓斗くん」と呼ぶと、鼻をすすりながら拓斗はちらりと奥様のほうを見た。
「大きな声を出してごめんね。もう大丈夫よ。パパとママと三人でお帰りなさい」
「母さん……」
奥様は、今度は拓海さんに向き合う。
「ごめんね拓海。今さら謝って済むものじゃないけれど、私はあなたたちの生活を全力でサポートするわ。拓斗くんに拓海のような思いをさせないようにしてちょうだい」
院長は絶句している。
さあ早く、と奥様に促され、私たちは院長室を後にした。
拓斗はいつの間にか完全に泣き止んで、あちこちキョロキョロ見渡している。
そんな拓斗を拓海さんが抱っこしたまま、廊下を進んでいると、彼はぽつりと呟いた。
「俺、ちゃんと愛されてたんだな」
思わず涙が溢れた。
「はい。拓海さんのお母様は、母性のある温かい方でした」
孤児だなんて関係ない。
少なくとも院長婦人――拓海さんのお母様は、拓海さんのことを本当に愛していた。
「何を馬鹿な!お前は何を言っているんだ!」
院長のほうを振り返った奥様は、凛として言った。
「私ももうあなたの言いなりになるのはやめます。病院のためにと、拓海を厳しく教育してきたけれど、拓海はもっと甘えたかったはず。きっとたくさん寂しい思いもさせたわ。私はそれをずっと後悔していたの」
奥様がこちらを向き、やさしい声で「拓斗くん」と呼ぶと、鼻をすすりながら拓斗はちらりと奥様のほうを見た。
「大きな声を出してごめんね。もう大丈夫よ。パパとママと三人でお帰りなさい」
「母さん……」
奥様は、今度は拓海さんに向き合う。
「ごめんね拓海。今さら謝って済むものじゃないけれど、私はあなたたちの生活を全力でサポートするわ。拓斗くんに拓海のような思いをさせないようにしてちょうだい」
院長は絶句している。
さあ早く、と奥様に促され、私たちは院長室を後にした。
拓斗はいつの間にか完全に泣き止んで、あちこちキョロキョロ見渡している。
そんな拓斗を拓海さんが抱っこしたまま、廊下を進んでいると、彼はぽつりと呟いた。
「俺、ちゃんと愛されてたんだな」
思わず涙が溢れた。
「はい。拓海さんのお母様は、母性のある温かい方でした」
孤児だなんて関係ない。
少なくとも院長婦人――拓海さんのお母様は、拓海さんのことを本当に愛していた。