私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
 莉衣沙はスマホいつでもタップできるように持ち、一鈴を見る。
「お願い、着替えてください」
 一鈴が頼むと、コスモはしぶしぶうなずいた。
「こちらへ」
 誘導され、コスモはついたての陰に入った。
 衣擦れの音がして、その後は化粧を直されていると思われるやりとりが聞こえた。

「背、高いですね。スリムですし、モデル並みです」
「ただデカいだけで」
「才能ですよ。誇ってください。お顔立ちも素敵で」
「こんな細い目が?」
「すっきりして素敵ですよ。眉の形もすばらしいです。骨格に左右されますからね。これを活かしましょう」
 覗こうとした一鈴は莉衣沙に怒られ、うずうずとついたてを眺める。
「ビフォアーの写真を撮れば良かったです」
「撮ったわよ」
「いつの間に」
 莉衣沙の隙のなさに一鈴は驚いた。

「できました」
 女性から声がかかり、一鈴と莉衣沙はそちらを見る。
 おそるおそる、コスモが姿を現す。
「かっこいい!」
 一鈴は思わず声をあげた。
 黒のホルターネックにスリットの入った黒いロングタイトスカートをはいていた。ベージュにチェックの大判のストールを羽織っている。
「なんだこれ」
 コスモは渋い顔をしている。
「まあまあね」
 満足そうに莉衣沙は呟いた。

 外商が莉衣沙に小さな包みを二つ、渡した。
「二人へプレゼント」
 ベッドから動けない莉衣沙のために、二人はベッドに近寄り、受け取った。
 コスモが先に開封した。銀河を閉じ込めたようなガラスの珠がついたピアスだった。
「こんなきれいなもの」
「名前にちなんで宇宙っぽいのにしたの。文句言ったら許さないわよ」
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