女子高生日記

「あっ!!ちなみにあたしは、愛っていうんだ!!フルネームは秘密で。って事で待ってるから!!」



「えっ!?ちょっとまだ私ーー」



電話がプツリと切られた。


「現在繋がりません」という電話のコール横目に「どう?個性的な子でしょ?」とスマートフォンを取られた。



ーーー霞……どうする……このままちょっと走って逃げたい気分でもあるけれどーー寝る場所逃げる場所なんてきっとないし……。



「まぁ、無理に決めなくてもいいよ。名刺渡してあげるから、暇なときに連絡してよ」


目の前に名刺を渡され、それを見ると「中条優」と書かれた名前に「クローズ」というホストクラブの名が。


ーー名刺を渡してくれるから、一様社会常識はありそうだし……もしこの人が本当にいい人なら、今話に乗っておかないと損をしそう。



名刺を受け取って、暫く固まった後。



「ねぇ、その愛さんって子見せてくれませんか?その子と話がしてみたいです」



ーーまずは、同居している人から話を聞いてーーそれから一緒に住むか決める。

そう、考えついたのだ。

その条件を飲み込んでくれた優は、早速「じゃあ、俺の家へ案内するよ。広いからビックリしないでね」と徒歩十五分のマンションに向かう事に。

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