家出少女の反抗
「優……っ!!やめてっ!!……霞になにするの!!」
愛が涙目になって、優を睨む。
ーー優、なんで貴方が?
ーー捕まったんじゃなかったの?
凍りつく私の顔が鏡越しに見えたのか、優は冷笑した。
「残念。僕は捕まらなかったんだなー。店長が代わりに、僕の代わりに名前を使って捕まってくれて、逃がしてくれたからねー」
さらに強く締め付けをするから、意識が遠のいてゆく。
「優!!やめてっ……霞は関係ないでしょ!!殺るなら……私が変わるからっ!!」
悲痛な思いで、愛が泣き叫ぶ。
あまりの恐怖で、嗚咽をして愛が泣き出した故に「冗談だよ。めんどくさいなー……もう少し、怖がるかと思ったのにー」と顔を歪ませ私を床にたたき落とす。
全ての酸素を奪われたせいか、体がゆう事を聞かずにもたれてしまい暁には床に完全に寝転んでしまった。
愛の元へ近づこうとする優を私は、渾身の力を使って足首を掴んだ。
「どうして……こんなことを?ここにいた少女達をどうして……あやめて何処にやったの……?」
苦し紛れに発した私の言葉に、ピクリと反応した優。