冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる
私が選んだ髪型はウルフカット。
街で見かけた際にたまたま見かけたのだ。
隣にいた母親は「変な髪型」と眉をひそめていたが、私の目はとてもかっこよく映ったから。
初めて自分で切った髪は不格好だったけれど、それも『私』らしいと笑って、両親が買ったファンシーなネクタイを捨てて部屋を出た。
豹牙さんに会いに行くために。
暴走族・・・とは言ってもこんな目立つ時間からバイクを乗り回してはいないだろう。
ならきっと学園内のどこかにいるはず。
もし部屋にいるとしたらお手上げだが、もしかしたらという希望が捨てきれず校舎内を闇雲に探した。
そして───
「あのっ、豹牙さん・・・!!!」
見つけた。私の光。
「お久しぶりです、冴妃です。お、覚えていらっしゃいますか?!」
豹牙さんは私を見て、目を丸くした。