冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる
困惑してるんじゃない。ただ純粋に私の変化に驚いているんだ。

あぁ、よかった。覚えてくださってた。



「貴方を追いかけてここまで来ました!」



豹牙さんの元に駆け寄り、胸に手を当てる。



「私も貴方と一緒に戦わせてください。貴方の力になりたいんです・・・!」



そう宣言すると、豹牙さんは長い息を吐いた後、顔を手を当てた。

呆れられたのだろうか。それとも私は何か失態を犯したのか・・・。

思わず俯いた私の上から振ってきたのは豹牙さんの「まじで来たんか」という震えた声だった。


えっ、嘘。

豹牙さんが肩を震わせて笑ってる。



「えっ・・・え!?な、何か笑うところありました!?」

「いや、まじで来ると思ってなかったから」

「でも『またな』って言いましたよね!?」

「言った。でもそれとこれとは別だろ」



・・・・・・確かに!?
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